■掲示板に戻る■ 全部 最新50 1- 101- 201- 301-

色々と保存するスッドレ

1 名前:滝本:2014/03/12 20:11:38 ID:J5m3TKYIaE
なんかもう色々と保存しておくスッドレです。

49 名前:名無しのきのたけ兵士:2014/12/06 23:17:30.97 ID:kPPIPy42o
走れエロス 人間失格編

抹茶は激怒した。必ず、かの残虐の宅配物の行き先を変更しなければならぬと決意した。両親には同人誌はわからぬ。けれどもエロスに関しては人一倍に敏感だった。

今日未明、先鋒からの電話にて抹茶は住まいを発った。
「お届け先は、実家です。」
「なんだと。」
「たくさんの薄い本が届くのです。」
「驚いた。宅配業者は乱心か。」
「いいえ、乱心ではございませぬ。あなたの記載ミスです。」
「呆れた業者だ。生かして置けぬ。」
抹茶は、単純な男であった。

> 抹茶は跳ね起き、走りだした。これからすぐに出発すれば十分に間に合う。
> 私は、今宵、社会的に殺される。殺される為に走るのだ。若い抹茶は、つらかった。幾度か、立ちどまりそうになった。

路行く人を押しのけ、跳ねとばし、抹茶は黒い風のように走った。
ぜいぜい荒い呼吸をしながら郵便局へ駆け込み、ほっとした時、突然目の前に悪いものたちが躍り出た。

「何をするのだ。私は陽の沈まぬうちにお届け先を変更しなければならぬ。放せ。」
「どっこい放さぬ。持ちもの全部を置いて行け。」
「私には薄い本の他には何も無い。その、たった一つの薄い本も、これから実家にくれてやるのだ。」
「その、薄い本が欲しいのだ。」
「気の毒だが正義(と自分の)ためだ!」
C86の残党を斃し、抹茶はさっさと走って受付へ向かった。

「我が友、ポストゥンティヌよ。」
「ああ、抹茶様。して、ご用件は。」
「私を殴れ。ちから一ぱいに頬を殴れ。私は、途中で一度、悪い夢を見た。薄い本が実家に届いてしまう夢だ。そんなことは起こりっこないのに。さあ殴ってくれ。」
「抹茶様。既にお届け先に荷物が到着しております」
全てを察した様子で抹茶は頷き、受付係の右頬を精一杯殴った。

どっと局内に歓声が起こった。
「万歳、実家バレ万歳。」
ひとりのゆのっちが、緋のマントを抹茶へ捧げた。よき局員は気を利かせて教えてやった。
「抹茶、君は、まっぱだかじゃないか。早くそのマントを着て連行されろ」
 勇者は、ひどく写生大会をした。


267.58 KBytes  
続きを読む

掲示板に戻る 前100 次100 全部 最新50
名前: E-mail(省略可):

read.cgi (ver.Perl) ver4.1 配布元(06/12/10)