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S-N-O The upheaval of iteration

1 名前:SNO:2020/08/14(金) 23:03:59.555 ID:nQ7ybU.E0
数多くの国が生み出す世界。
かつては個々の国が独自に作り上げた文化は、やがて国々が混じり合うことで発展と変容を遂げた。
やがて……世界の理は、とある研究者によって見出されることになる。
きのことたけのこのような、二つの陣営が争うことによって世界が発展する物理法則を……。

初めは懐疑的に見られていたその理論は、ある出来事を経て証明されることになり、
この物理法則は、世界を発展する礎となった。

――その法則をコントロールする組織は【会議所】と呼ばれ、
――その法則をコントロールする行事は【大戦】と呼ばれていた。

【大戦】では、人々が兵士となり日々戦いを続け…【会議所】では、さらなる世界の発展のための活動が行われていた。
――また、【大戦】の内外で、様々な思惑が働いていた。すべてを把握することができないほどに……。

これは、世界に翻弄されながらも、真実に向かう4人の女性の物語。

    目覚めた乙女たちの見る世界は――光か、陰か、あるいはその狭間か。
    様々な要素が複雑に織り成す世界で、彼女らが辿り着くのは実か虚か。
    交差する陰陽の中で、今乙女たちが目覚める……。

ワタシガ               見ルノハ
    真 偽 ト
              虚 実 ノ
          世 界

717 名前:Route:C-4 せきがんの てんぐ:2020/12/11(金) 00:06:25.418 ID:OGkBNIQ20
ユリガミ
「そう――わたしは、【会議所】に向かうの
 あの子のために――わたしは真実に向かい合う為に――」

ヤミ
「ふふ、それでこそ――わたくしの大好きな貴女です
 ですから――どうか、良い結末になることを願っています」

わたしの決意に、ヤミは少し寂しそうな笑顔で答えた。
その仕草もまた、見覚えがある。きっと、わたしはヤミとは長い間親交があったのだろう。

ヤミ
「今やは、何から何まで滅ぼさんとばかりに、
 世界すべてが面倒なことになっていますが……
 わたくしに入っている状況から判断すれば……貴女の敵となりそうな存在は、ほぼ存在しないかと思われます」

ヤミ
「そして、貴女は心配かもしれませんが――
 此の場所は、わたくしが必ず護ります――貴女が、真実以外のことに後ろ髪を引かれないように」

ヤミは、ちらりと襖の向こうを見つめた。心なしかその奥に影があるようにも見える。
――そこには、何かあるのだろうか。でも、それに思いを馳せるのは今ではない。
わたしは――【会議所】へ向かわなければならないのだから。

ユリガミ
「わかったわ――こちらは任せるわ」

ヤミ
「はい――あの場所のようにならぬように――確実に――」

わたしは、月を見上げて、ぐっと拳を握った。
不意に、月を黒い雲が隠す。やがて月光が薄れ始めて………。


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