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S-N-O The upheaval of iteration

1 名前:SNO:2020/08/14(金) 23:03:59.555 ID:nQ7ybU.E0
数多くの国が生み出す世界。
かつては個々の国が独自に作り上げた文化は、やがて国々が混じり合うことで発展と変容を遂げた。
やがて……世界の理は、とある研究者によって見出されることになる。
きのことたけのこのような、二つの陣営が争うことによって世界が発展する物理法則を……。

初めは懐疑的に見られていたその理論は、ある出来事を経て証明されることになり、
この物理法則は、世界を発展する礎となった。

――その法則をコントロールする組織は【会議所】と呼ばれ、
――その法則をコントロールする行事は【大戦】と呼ばれていた。

【大戦】では、人々が兵士となり日々戦いを続け…【会議所】では、さらなる世界の発展のための活動が行われていた。
――また、【大戦】の内外で、様々な思惑が働いていた。すべてを把握することができないほどに……。

これは、世界に翻弄されながらも、真実に向かう4人の女性の物語。

    目覚めた乙女たちの見る世界は――光か、陰か、あるいはその狭間か。
    様々な要素が複雑に織り成す世界で、彼女らが辿り着くのは実か虚か。
    交差する陰陽の中で、今乙女たちが目覚める……。

ワタシガ               見ルノハ
    真 偽 ト
              虚 実 ノ
          世 界

795 名前:Route:C-12 あくむの はいおく:2020/12/13(日) 22:00:59.147 ID:fi9QPJ.M0

「ぐぐぐ……一瞬で消し去るなんて……
 ならヤツを殺したのと同じ方法で殺してやるッ」

もう一人の男がいきり立ってわたしとヤミに憎悪の目線を向けた。
眼は血走っている……しかしわたしは、その光景を見ても何も感じ取ることはなかった。

ヤミ
「……彼女を殺すことは、無理でしょう」


「うるさい――女ァ!」

男が激高すると同時に、雷撃のような魔術が四方八方からヤミを襲った。

ヤミ
「――はっ!」

ヤミは風を起こして雷撃を散らせた。ぱちぱちと音を立てて雷撃は地面に散らばりとろけて消える。


「くそ――しかし、これでわかったぞ……その技術では自分しか守れんようだな……
 残念だが、こっちの女のほうはもらったァ!」

男はわたしに攻撃の手を向けた。

――あの四方八方から来る雷撃。どうやってかわす……?
男の口ぶりからすれば、あの回避方法はヤミ自身しかできないようだ。

わたしは、わたしなりに回避しなくてはいけない……。


「死ね、クソガキ!」

続けざまに雷撃がわたしに向かう――。

その瞬間……わたしの中に、わたしの声が響いた。

ユリガミ
「男の【力】でわたしを殺すことはできない――」

一体、なんだ。こんな時に――これはわたしの記憶なの?
その真剣な口調からは、嘘でもはったりでもないように感じる。

ならば、わたしはその声を信じよう。――わたしには、それが可能なのだから!


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read.cgi (ver.Perl) ver4.1 配布元(06/12/10)