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S-N-O The upheaval of iteration

1 名前:SNO:2020/08/14(金) 23:03:59.555 ID:nQ7ybU.E0
数多くの国が生み出す世界。
かつては個々の国が独自に作り上げた文化は、やがて国々が混じり合うことで発展と変容を遂げた。
やがて……世界の理は、とある研究者によって見出されることになる。
きのことたけのこのような、二つの陣営が争うことによって世界が発展する物理法則を……。

初めは懐疑的に見られていたその理論は、ある出来事を経て証明されることになり、
この物理法則は、世界を発展する礎となった。

――その法則をコントロールする組織は【会議所】と呼ばれ、
――その法則をコントロールする行事は【大戦】と呼ばれていた。

【大戦】では、人々が兵士となり日々戦いを続け…【会議所】では、さらなる世界の発展のための活動が行われていた。
――また、【大戦】の内外で、様々な思惑が働いていた。すべてを把握することができないほどに……。

これは、世界に翻弄されながらも、真実に向かう4人の女性の物語。

    目覚めた乙女たちの見る世界は――光か、陰か、あるいはその狭間か。
    様々な要素が複雑に織り成す世界で、彼女らが辿り着くのは実か虚か。
    交差する陰陽の中で、今乙女たちが目覚める……。

ワタシガ               見ルノハ
    真 偽 ト
              虚 実 ノ
          世 界

967 名前:Route:D-10 悪魔:2020/12/29(火) 22:57:58.559 ID:kdHxTSNY0
覚眠
「初めから、私に攻撃すればよかったんです
 【嵐】の目的――そんな、戯言を聞くよりも早く――
 そうしていれば、あるいは――勝ち目があったかもしれないのに――」

嘲り笑う覚眠の姿を見て、絶望の単語が私の脳裏を過った。
それは、何度目かは分からないが――心をズタズタにするような感覚であることは違いない。

バラガミ
「やめて――お願い――」

涙を流しながら、私は【鏡】越しに、懇願するようにそう呟いていた……。

覚眠
「それにしても空しいものです、情報処理能力に長けた集計班ともあろうお方でも――
 機敏さと二刀流を活かしたエース兵士の¢ともあろうお方でも――
 私の力の前には、なすすべもなく……抵抗する前に敗北してしまう――」

集計班と、¢は、氷像と化し、地面に這いつくばっていた。
砕けた身体の欠片が散らばり、その体の中に宿る紅を散らして。

その光景は私の心はひどく揺さぶられる。
紅い月の凶兆や、少女が斬られた時の光景が眼前を過った――。

集計班
「あ、ぐ……き、さ、ま――」

絞り出すような苦しい声は、一言ごとに刺されたような感覚になる。
苦しむ二人の様子に、私はひどく動揺していた。

¢
「ぅ……やめる……ん……」

――¢は、悔しそうに唇を噛みながら息絶えた。



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