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S-N-O The upheaval of iteration

1 名前:SNO:2020/08/14(金) 23:03:59.555 ID:nQ7ybU.E0
数多くの国が生み出す世界。
かつては個々の国が独自に作り上げた文化は、やがて国々が混じり合うことで発展と変容を遂げた。
やがて……世界の理は、とある研究者によって見出されることになる。
きのことたけのこのような、二つの陣営が争うことによって世界が発展する物理法則を……。

初めは懐疑的に見られていたその理論は、ある出来事を経て証明されることになり、
この物理法則は、世界を発展する礎となった。

――その法則をコントロールする組織は【会議所】と呼ばれ、
――その法則をコントロールする行事は【大戦】と呼ばれていた。

【大戦】では、人々が兵士となり日々戦いを続け…【会議所】では、さらなる世界の発展のための活動が行われていた。
――また、【大戦】の内外で、様々な思惑が働いていた。すべてを把握することができないほどに……。

これは、世界に翻弄されながらも、真実に向かう4人の女性の物語。

    目覚めた乙女たちの見る世界は――光か、陰か、あるいはその狭間か。
    様々な要素が複雑に織り成す世界で、彼女らが辿り着くのは実か虚か。
    交差する陰陽の中で、今乙女たちが目覚める……。

ワタシガ               見ルノハ
    真 偽 ト
              虚 実 ノ
          世 界

992 名前:Route:D-14 太陽:2020/12/31(木) 12:20:15.356 ID:6u4F60iE0
しかし、どうすればいい――?

ふと、視線を二人から逸らした。……誰かがそこには居たから。
――そこには、二人の死闘を眺める少女が一人居た。

肩まで伸びた黒い髪。白と赤の巫女装束。腰には白百合の太刀……。
首に掛けられた【勾玉】からは神々しさの一片があった。
――彼女は、息苦しそうな表情を浮かべていた。まるで溺れる者のように……。

しかし……彼女は……あの子は……。

……私は、彼女をとても、よく知っていた。

……どうして……どうして……あなたが、ここに……いるの……?

――――――。
――――――。
――――――。

……それと同時に、私の記憶が徐々に修復されていくのを感じていた。
失われた記憶の断片は、ぽっかりとあいた隙間を埋めるように……やがてそれは完全に取り戻されていった。

そうだ……私がどうして時を戻していたのか。
――この瞬間の運命を切り替えるために……。
だが、幾度もなく失敗し、二人は相打ちとなってしまった。

二人の死を呼び水として、あの絶望の結末に繋がるということも、幾度もなく理解――いいや、体験していた。
何度も世界はに凶兆に飲み込まれていったのだ……。私はどうすればいい――?

悩む必要なんて、ない……どうすればいいかは……すでに知っている。
わたしは……少女に……いいや……私は彼女の名前を知っている。

黒髪の少女――瞿麦(なでしこ)に……語り掛けた。



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