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ユリガミノカナタニ
- 1 名前:【第一章 人生きし昼】:2014/10/26 22:54:48.03 ID:XUiZ9x7c0
- ??「―――――――。」
―――声が聞こえる。
これは、わたしの一番古い記憶?
何も、見えない。
そこは、暗闇の中―。
- 208 名前:【第三章 黄泉の彼方に】:2014/12/08 01:34:08.67 ID:zD39bk3w0
- 住処に戻ると、ヤミとフチが、向かい合いながら座っていた。
ヤミ「鈴鶴様、打ち合いはどうでしたか」
ヤミは、わたしに訊く。
鈴鶴「相打ち」
ヤミ「鈴鶴様、すごいですねっ」
笑顔で、わたしを抱きしめ、頭をくしゃくしゃ撫でる。
嬉しそうなヤミの表情を見ていると、わたしもうれしくなる。
フチ「相打ち…鈴鶴、あなた、シズと相打ちだなんて、とても強くなったのね
あの剣の達人の、シズと…
やっぱり、血は争えないものなのかしらね」
そんなわたしたちを見ながら、フチはそう言った。
鈴鶴「血―――」
ふと、父のことを思い出す。
そして、それと同時に攻め込んできた月の民を思い出し、もっと強くなりたいと拳をぐっと握った。
シズ「そっちは、どうなったんだ」
フチ「風の術を、自由自在に操れるようになったわ
もともと基本は押さえられていたから、上達もそこそこ早かったわね」
ヤミ「この羽の団扇に力を込めて、真空の刃を飛ばし、風を巻き起こしたり―
天の狗として、恥ずかしくないほどまでには、上達しました」
鈴鶴「すごい…」
わいわいと話が盛り上がる。
夜は更けてゆく――。
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