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ユリガミノカナタニ
- 1 名前:【第一章 人生きし昼】:2014/10/26 22:54:48.03 ID:XUiZ9x7c0
- ??「―――――――。」
―――声が聞こえる。
これは、わたしの一番古い記憶?
何も、見えない。
そこは、暗闇の中―。
- 217 名前:【第三章 黄泉の彼方に】:2014/12/09 01:12:37.94 ID:8EnUresk0
- わたしたちは、住処から旅立ち―――。
シズとフチが死闘をしたという、海までたどり着いた。
その時刻は夜。
満ちた月が、暗黒の空にまたたいていた。
ぞくり。
わたしの身体が、何かの響きを感じた。
ヤミ「鈴鶴様、どうかしましたか?」
鈴鶴「ぞくりと気配を感じたの…
これが黄泉剣?」
シズ「恐らく」
フチ「月神の血を引くからこそ、感じ取れるのでしょう」
ヤミ「どうして、わたくしは感じないのでしょうか?」
フチ「あなたの場合は、元からあるものではなく、付け加えたものだから、でしょうね
鈴鶴と違って、あなたの命を助けるために【姫】様が力を与えたかせ」
ヤミ「なるほど…」
フチ「まあ、鈴鶴やわたしたちのように、とても長い生を生きることには変わりはないけれど」
海は時々波を立てて、月光を散らす。
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